学びはパラレルワールドへのチケット

2022.10.17 しほさん(M1)の投稿です。

ラジオから流れる「サードプレイス」の言葉。

荻上チキのセッション、特集は確か「コロナ渦で私達が失ったもの」だった。

駐車場に車を停めてしばし聴き入り、帰宅後恥ずかしながら初めて耳にする「サードプレイス」をすぐさま調べ、出逢えたのが石山恒貴教授だった。

コロナが猛威をふるい、半年近くほぼ全ての仕事が止まり、働くことの意味や目的を見失っていた。

自分は何のために働いてきたのか、何を目指していたのか、自分の仕事は社会に役立っていなかったのでは、これからどうやってキャリアを積み重ねればいいのか

立ち止まって見えた事と見えなくなった事の狭間で、すっかり迷子になっていた。(今思えばキャリア・アンカーがクローズアップされた瞬間だっのかもしれない)。同時に女性のキャリアについて問題意識が芽生え始めた

ラジオを聴いたその日から石山教授の記事や書籍、論文を読み漁った。

この研究室で学びたい!働くことについて一度総括してみたいと強く思い始め、今こうして充実した毎日を送っている。

失敗を重ねながら夢中で走った20代30代。その先にこんな素晴らしい仲間との出会いや経験が待っているとは想像だにしなかった。

講義で初めて聞く言葉、理論、大学院に来なければ出会うはずのなかった、様々なキャリアを持った尊敬してやまないゼミ仲間。

研究について皆であれこれ語る時間や授業でのディスカッションは、凝り固まった価値観をほぐしてくれる

研究での問いを自問することは、自分のルーツを見つめ、自分の位置をわきまえさせる。

料理は同時代、同場所、同技術で同じ食材に触れても、料理人の持つ経験や哲学のフィルターを通すことで全く違う一皿になる。

石山ゼミで新たな経験や学び、出会いを得たニ年後、目の前にどんな景色が見えるのかどんな人生の一皿が味わえるのか、今から楽しみで仕方がない。

大学院での学びとはきっと、無限に重なり合って存在するパラレルワールドへのチケットだ。